新春第1回目は、1月19日(日)、
極楽の HashimotoHouse に於いて、
日本の庶民の伝統芸能 の中の 『小唄』 を特集しました。
前日から大雪が降るという天気予報にとても心配をしましたが、当日はとてもよい天気になり、一安心。
「邦楽ってなに?」 「小唄??」 「清元とか長唄ってどう違うの~?」ほとんどの皆さんは、その違い等には、詳しくないのが現実。
今回、この企画をして、今や、クラシックの音楽よりも邦楽のほうが、世間一般には程遠いものになっていることを実感しました。
小唄錦派 宗家 三世錦次 さんによる、
とってもユニークなお話や、歌舞伎の声色、言葉のひとつひとつを丁寧に解説をしていただきながら、三味線の響きと共に流れてくる、艶っぽい江戸小唄の妙技をたっぷりと聴かせていただきました。
『小唄』 は、今でいう 歌謡曲 のように気軽に口ずさんでいたんだなぁ~ とても風流な江戸の時代にどっぷりと浸った一日でした。
後ろのモニターに映っているのは、歌舞伎の映像です。こうして改めてみると、なんと印象的なことでしょう。色彩の素晴らしさ!我々の文化にもっと自信を持つべきだと、再認識しました。
「日本人の日本知らず」
街を歩いている時も、夕食の用意をしている時も、
「梅はーさい~た~か さくーらーはーまだかいな~~」
とか、
「なんでも~~ないのに~~ほおが~ゆるむの~は~なぜざんしょ ホレッ」
などと、口ずさむ日々が続いています。
錦次さんの粋で艶のある美声と歌舞伎の舞台で繰り広げられる世界を彷彿させるお顔や仕草にすっかり魅了されてしまいました。
そして、私は、やっぱり日本人だったと自覚しました。
巷はギャンギャラギャンギャラと洋楽ばかり。
四七抜きの旋律による邦楽の感覚は、私たち日本人のDNAがちゃんと顕在していて、小唄名人、錦次さんの本物に触れることによって、命を吹き込まれ、
音を立てて芽吹いてくるのがよく分かりました。
江戸の町屋の風情、直接訴えるのではなく気付かせる囁きや思い、乱暴なようでいて心をくすぐるおつな表現に、
これが日本人と膝を叩きました。
もっと私たちは日本のことを知り、子どもや孫にそれを伝えていかなければと…ちょっとオーバーですか
知ることっていいものですね。また聴きたいです。錦次さんの世界にどっぷりつかり、タイムトラベルしたいです。