名古屋の中心街にあるT様邸 外観からでは何も変わりない普通の家なのですが、、、そこには、おおきな悩みがありました。
大正時代から京染の作業場として使われてきた家を、形は壊さずに、しかし、快適に過ごしたい。との要望がありました
以前は、和服の京染・洗い張りの仕事場だったため、反物をずらっと伸ばして作業出来るように奥行きが13mもありました。
奥行きが深く、東西(表側と裏側)からしか光が入らない。
天井高が10mもある空間。昼間でも照明が必要。
家の中央に石釜があり、大きな煙突がある。
勿論予算は出来る限り少なく。
数か月の打ち合わせの結果、既存の建物を外と考えて、
『建物の中に もう一つ建物を建てる。』
という発想のもとに計画が進みました。
さあ、工事開始です。
裏口へ抜ける通路にウォークギャラリーを作り、三方を縁側に見立て、古建具を再利用しました。
『インナーハウス』
通常の家のように雨風に耐えうる必要がない為、思い切って、天井に半透明の波板を使い、東西の2階の位置からしか入らない光を、天井を透して上から取り入れようと考えました。