3省連携ワンストップ補助金とは、経済産業省、国土交通省及び環境省は、住宅の省エネ化を支援する新たな補助制度を創設するとともに、3省の連携により、各事業をワンストップで利用可能とするものです。
(1)住宅の断熱性能向上のための先進的設備導入促進事業等【経済産業省・環境省】(1,000億円) 最大200万円
(2)高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金【経済産業省】(300億円) 最大15万円
(3)こどもエコすまい支援事業【国土交通省】(1,500億円(新築住宅に係る分を含む)) 一般最大30万円
上記の3事業をそれぞれに組み合わせて併用できるので、最大245万円の補助金として活用出来ます。
例えば、(1)200万円は窓関係。(2)15万円は給湯器。(3)30万円はその他の工事。が最大有効活用例となります。
今回は、その中で一番大きな補助額200万円となる、「住宅の断熱性能向上のための先進的設備導入促進事業等」につきまして、ご説明します。
■対象世帯:全世帯(年齢基準ありません)
■対象工事:性能基準を満たす断熱窓改修工事(面積とグレード毎に補助額が設定されています)
リフォームのみが対象です。新築は一切含まれません。
■対象住宅:戸建住宅及び共同住宅(集合住宅)、建築時期の制限はありません、店舗事務所は対象外
■対象期間:
令和4年(2022年)11月8日~令和5年(2023年)12月31日に工事請負契約を締結し、事業者登録の後に工事を着工、令和5年(2023年)12月31日までに工事が完了すること。
続けて、注意事項や活用ポイントを説明します。
【重要ポイント】
1.熱貫流率(Uw値)1.9以下
一般的なペアサッシでは達成出来ません。
ざっくりとしたイメージですが、樹脂ペアサッシ+Low-Eガラス+アルゴンガスの組み合わせとなります。
サッシの形状よりも、面積で大きく数値が代わります。
コストパフォーマンスから選ぶ場合は,組み合わせには詳しいシミュレーションが必要となります。
2.内窓でもOK
古い住宅の単板サッシでも、内窓を取り付けるだけで達成出来ます。
単板サッシ+樹脂ペア内窓+Low-Eガラス以上の組み合わせとなります。
施工時間が短く、防音効果の面からも、お薦めです。
3.ガラス交換は厳しい
ガラス交換が可能なサッシが限定されるので、実施は難しいと思われます。
4.カバー工法もお薦めです
下記の表の通り、今回の補助額は施工費を含めた一般的な施工単価が反映されています。
とは言え、はつり工法でのサッシ交換は現場状況の影響も大きく、施工者技術の優劣も大きな影響を受けます。
品質の一定化の面からも、カバー工法はお薦めです。
5.窓交換だけで大丈夫?
環境省の試算では、住宅の熱の出入りで7割は窓からとされています。
窓の高断熱化により、住宅の省エネ化は可能となります。