水平と垂直は建築の基準です
建築物は、基本的に水平と垂直な線と面で構成されています。
意匠的には、アールと斜めのラインが変化をもたらしアクセントになりますが、水平と垂直との対比で生まれるものです。
それほど、水平と垂直は建築の基準となるものです。
今回は、「あたり前田のクラッカー」的な、でも大事なお話しです。
最後まで、お付き合い下さい。
水平と垂直は建築において非常に重要な要素であり、以下のような影響を与えます。
1. 視覚的な安定感
水平: 建物の横のラインは安定感を与え、落ち着いた印象を与えます。特に低層の建物では、水平ラインが重視されます。
垂直: 高さを強調することで、力強さや壮大さを表現します。高層ビルなどでは、垂直のラインが重要です。
2. 空間の使い方
水平: 空間を広く見せる効果があります。広い床面積を持つ建物では、水平の要素が重要です。
垂直: 空間の高さを演出し、視覚的に圧迫感を与えないようにすることが求められます。
3. 構造的な安定性
水平: 建物の基盤や床が水平であることで、荷重が均等に分散され、構造的な安定性が保たれます。
垂直: 垂直の要素が正しく配置されることで、建物全体の強度が向上します。
4. デザインの美しさ
バランス: 水平と垂直の組み合わせが、建物全体の美しさや調和を生み出します。異なる要素が調和することで、視覚的に魅力的なデザインが実現します。
5. 環境への配慮
自然光の取り入れ: 水平と垂直の配置によって、自然光の入り方や風の流れが変わり、エネルギー効率や居住性に影響を与えます。
これらの要素を考慮することで、建築物は機能的でありながら美しいデザインを実現することができます。
閑話休題
水平と垂直の交点は、当然90度の直角となります。
正しい水平な面に、コンパネなどのボードを立てるだけで、自然と直角な垂直な面が生まれるのが、正に基準です。
水平面に狂いがあると、垂直面との角度がゆがみます。
直角で囲われるはずの方形が、歪んだ平行四辺形になり、いろいろと不具合が生まれます。
例えば、建具の四方に不均等な隙間が発生し、劣化が進むと開閉に支障が出てきます。
古い住宅によくある現象です。
基礎が今ほど強固ではないため、土台に狂いが生まれ、家の柱や壁が斜めになってしまうのです。
ただ、家は全体で持ち合うので、狂いや歪みはある程度のところで止まるので軽視しがちです。
とはいえ、建具周りに隙間があると、光熱費が嵩みます。
家具は直角な方形なので、設置場所の床や壁の狂いが強調されます。
なんとなく、気が休まらない落ち着きのない住まいとなります。
さらに、歪んだ接合部は、地震や暴風に対して弱点となります。
耐震化を含め改修には、それほど大きな費用はかかりません。
なお、リフォームには豊富な知識と正確な技術が必要となります。
ご検討の方は、是非お声をお掛け下さい。
閑話に最後までのお付き合い、ありがとうございました。